別会社を作る際に押さえておきたい「メリット・デメリット」

別会社を作る際に押さえておきたい「メリット・デメリット」

会社を設立し事業が軌道に乗ってくると、視野に入ってくるのが「別会社」の設立です。

別会社とはどういったものなのか、どのようなメリット・デメリットがあるのか、また作る上でのポイントについて紹介していきます。

別会社とは？

別会社とはその名の通り、既存の会社とは別に新たに立ち上げた名義（商号、社名）の異なる会社を意味します。
以下のような目的で別会社を作るケースが多いです。

・異なる事業やブランドを立ち上げ、既存の事業と別に独立して進めていきたい場合
・従業員の処遇等のルールを会社毎に分けたい場合
・節税対策のため

別会社のメリット・デメリット

別会社化することのメリットはなんといっても節税効果です。
別会社にする事で「消費税の軽減」「法人税の軽減」「計上できる交際費が増える」「退職金による節税（役員を別会社に移行させた場合など）」などさまざまな節税効果が期待できます。

また本業でトラブルが起きた場合、別会社であれば直接被害は受けないのでリスク回避の手段ともなります。
もちろん、既存の会社のルールや評判に依存せず、心機一転新たな事業を始められるというメリットもあります。

別会社化することでのデメリットとしては、運用費用が余計にかかることです。
別会社用にオフィスや備品等を新たに調達しなくてなりませんし、税理士なども別途雇わなくてはならないので
費用はこれまで以上にかかります。

また別会社は税務署にマークされやすいので、既存の会社と別会社との間で頻繁に取引や従業員の移行などがあると税務上のトラブルに発展してしまうリスクがあります。

別会社を作る上のポイント

別会社は、通常の会社設立時と同じ方法、手順で設立出来ます。
ただし商号、社名、所在地などは別に設定しなければなりません。

役員も既存の会社と似たような構成にしてしまうと税務署からマークされやすくなりますので、工夫する必要があります。

また会社創業時は事業が軌道に乗るまでなかなか一筋縄にはいかないものです。
下手に見切り発車して別会社を作ってしまうと経費だけが圧迫されていくということもあります。

そうならないためにも、まずは社内カンパニーなど既存の会社内で別会社の基礎を造り上げ、
事業の将来性が見込まれたら別会社化するなど段階を追って進めていくのが良いでしょう。

このように別会社は経営上メリットとなることもありますが、リスクとなる部分もあります。

また節税対策の部分は複雑になってくるので、まずは税理士など専門家に相談の上、別会社化の検討をしていくのが良いでしょう。